エルダーテイルTRPG改めログホライズンTRPG第一話最終回『ススキノからの脱出』プレイレポ・その3
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http://bluevon.hatenablog.com/entry/2014/08/16/013217
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ススキノからの脱出のため、更なる策を練る冒険者たち。
こうして策を多重に張り巡らそうとするのは、冒険者の常である。
森村「やっぱりススキノから脱出したい人を募集しようよ!」
アルミナ「妥当な線ね……」
レヴィ「脱出したい人を集めて囮にするのか」
相変わらず黒い。
だが、現実のネトゲプレイヤーの思考などは大体こんなものかもしれない。
妙な正義感に燃えたりする「現代人」は、ヒロイックなシステムでもなければやは
り違和感が伴う場合も多いだろう。
勿論、このような提案にも「それを行った場合、どうなるか?」を返答するのがGM
の仕事である。
GM「まぁ、囮という面でも使えるだろうね。君たちだけが逃げたんじゃ、もしバレた
時、追っては君たちだけを追うけど、いっぱいいて散り散りに逃げるなら、追っても
分散するしね」
アルミナ「逃げられるようなら逃げてもらえばいいし」
森村「うんうん」
話はまとまり、不満を持った冒険者を探す為に《解析》or《知覚》8を振る事に。
森村「解析はボーナスあるよ! そい!」
結果は……《1・1》+1の3。
静まり返る一同。
GM「では、君のアバターに釣られたブリガンティアのモヒカンが釣れたよ」
GM/モヒカン「なにぃ? おっぱい大好きな奴を探してるってぇ~~!?(難聴)」
森村「いやぁ~~~~~!!」
この失敗のペナルティとして、次に行われる判定が-1されることになった。
だが、次に振ったオロナの修正値は+2であり、-1されてもまだ+1である。
どうなるかと心配された判定は、何のことはなく普通に成功した。
GM「では、オロナは不満を持っていそうな冒険者を見つけることに成功したよ。名前
は「Ezozika Leclerc」」
レヴィ「そいつ虫食うからダメだ」
Ezozika Leclercさんとは、FF14をやっている面子(GM、レヴィ、オロナ)のフレ
ンドである。今回はminkai接待の側面もあるので、多少身内ネタに突っ込みすぎかとは
思ったが、こうして登場してもらう事にした。
もし、読者の皆さんが共通のネトゲをプレイしているとか、あるいはネトゲ全体の
「あるある」ネタにそこはかとなく通じているという時、それをネタにする事で盛り
上がれるだろう。ただ、あまりに少数しか理解できない身内ネタはオススメできな
い。
ともあれ、一同はさっそく交渉に入ろうとするのだが……Ezozikaさんは冒険者たち
の話に取り合おうとしない。様子を見ると、どうやら周囲を警戒しているようなのだ
が……。そこで、レヴィが提案する。
レヴィ「念話を使えばいいのでは?」
念話とは、冒険者が持つ特殊能力の一つである。
所謂「Tell機能」というものであり、冒険者、かつフレンド登録してあるもの同士で
あれば、口に出すことなく会話が出来るという能力だ。
相手が冒険者であり、かつフレンド登録を承認してくれるのであれば、こうした秘
密の相談も簡単に可能になるのである。
GM/Ezozika『しつこい奴だな。何の用なんだ?』
GM「と、Ezozikaさんが念話を送ってくるよ。事情を説明するのが手間であれば、
TRPGには「かくかくしかじか」という便利な呪文がある」
オロナ「じゃあ……『悪いな、カクカクシカジカススキノから脱出したいと考えて
る』」
GM/Ezozika『そう……(無関心)』
説得するなら《交渉》を振ってください、という事である。
とはいえ、この判定は無事成功し、無事にEzozikaさんの説得を終えた一同。
いよいよ、満を持してススキノからの脱出計画を実行に移す!
GM「では、ダイスを振ってくれ」
一同「10、13、12、14!」
流石に二重に張り巡らせた策の効果(修正値+4)は大きく、無事に噂の拡散に成功
した冒険者たち。
彼らが流した噂はデミクァスの耳にも届き、急遽、セララ捜索隊が結成され、噂が
起こった場所をしらみつぶしに捜索させる事になった。おかげで、ススキノの出入り
口の警備は手薄になり、脱出の機会が訪れた!
ここで、GMは閃いた。
以前にも触れたが、アニメではセララがブリガンティアの面々に路地裏で追い詰め
られているシーンがあった(にゃん太先輩がかっこよく悪漢をぶちのめすシーンであ
る)。今の状況は、まさにそれと瓜二つではないだろうか?
というわけで……
GM/ブリガンティアの冒険者「セララを見つけたぞー! 追えー!」
GM/ブリガンティアの冒険者「な、何だお前は!? グワーッ!!」
アルミナ「何したのwww」
GM「いや、つまりだな。ここでアニメの3話だか4話の終わり辺りに繋がるんだよ」
森村「ああーなるほど、こっちが噂を流しちゃったから、本当にセララが見つかっち
ゃった的な」
GM「そういうこと」
オロナ「戻る予定もないしいいか!」
よくはない。
ともあれ、こうした「原作とのつながりを意識する」点は、原作物システムの醍醐
味である(と、個人的には思っている)。
自己満足の領域であるが、読者の皆様も、TRPGをプレイするのであれば、こうした
「自分だけの密かな楽しみ」を是非見つけて欲しい。
こうして、無事にススキノを脱出する事になった一同だったが……ここまで書い
て、実はまだ前半戦である。冒険者たちがホームであるアキバへと辿りつくために
は、もう一つの難所、《パルムの深き場所》を超えなければならないのだ……。
という辺りで、次回へ続く。