エルダーテイルTRPG改めログホライズンTRPG第一話最終回『ススキノからの脱出』プレイレポ・その5

 前回の内容はこちら

http://bluevon.hatenablog.com/entry/2014/09/13/210956

 

 

 何だかんだありつつ、無事に船で海峡を越えた冒険者たち。

 だが、そこはまだエッゾ帝国領の外れである。

 

GM「こんな辺境の場所まで来るのはよほどの物好きか冒険者だけなのか、ろくに開拓

もされておらず、街道は荒れ果て、その両脇には鬱蒼とした木々が生い茂っている。

その街道の先に、遠く天を衝く巨大な山脈が見える。そここそ、この冒険の最後の難

所、《ティアストーン山脈》だ」

 

 MMORPGのダンジョンとしては来た事があるものの、こうして実際に目の当たりに

すると、その険しさに圧倒される冒険者たち。

 だが、気圧されてばかりいても先には進めない。彼らは決意も新たに、ティアスト

ーン山脈の地下に眠るダンジョン、《パルムの深き場所》へと向かう。

 

モリソン「このダンジョンの適正レベルって何レベルなんですか?」

GM「そんなに高くないよ。確か60……あれ?

モリソン「無理じゃーん!」

 

 彼らのゲーム内レベルは35。推奨レベルは60。

 誤算である。

 

 というのも、私の場合はPCの作成より先んじてシナリオを作成するわけであるが

(何せ、PCの作成を待っているとセッションの時間まで上がってこないという事もザ

ラである)、ルールブックには「キャラクターのレベルに迷ったら90にしよう」と書

いてあるため、それを前提でシナリオを組んでいたのである。

 ところが、実際にプレイヤーが提出してきたPCのレベルは35であったため、食い違

いが起こってしまったのだ。

 

GM「ま、まぁ……TRPG的にはLv90だろうが1だろうがCRは1だよ!!

 

 確かに、このシステムでは、MMO時代のレベルがいくつだろうと、PCが強くなった

り弱くなったりする事はないが……苦しい言い訳である

 このような小さな齟齬がセッションへの没入感を下げる可能性もあるため、このブ

ログでは1週間前のキャラクター提出を推奨しています。なお、自分がプレイヤーの時

にそれが出来ているかどうかはry。

 

 閑話休題

 《大災害》後に初めて訪れるダンジョンは、ゲームであった頃とはまったく異なっ

た、不気味でおどろおどろしい印象を冒険者たちに与える。

 

アルミナ「ゲームの時は何度か通ったけど、こうして実際に見ると結構不気味ね」

 

 だが、足を止めている暇はない。

 一向は気を奮い立たせ、《パルムの深き場所》へと挑戦する!

 

 さて、ここでこのゲームにおけるダンジョンパートに入るわけであるが、このゲー

ムでは、一般的ないわゆる「ダンジョン」的なものは、「ミッション」というルール

内で処理される。

 

 ミッションとは、「何らかのシチュエーション」を処理する為に行われるこのゲー

ム独自のルールであり、とても平たく言えばすごろくのようなものである(適当)

 

 ミッションではまず、下記のような全体図が用意される。

 

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《パルムの深き場所》全体図

 

 冒険者たちは、全員でひとつのコマを操作する。

 彼らは順番に2d6を振り、その値が目標値に達していれば次のエリアに進む事が出来

る。また、エリアごとにイベントが用意されている場合があり、その解決の為に能力

値などを使ってロールする事もある。

 

 今回はダンジョンなので、マスにはそのエリアの外観が記されているが、これがも

し「誰かを説得する」というシチュエーションであれば、「Aを説得する」「Aを連れ

てBを説得する」「説得したABを連れて○○を行う」のような行動がマスには書かれて

いるはずである。

 

 ミッションはラウンド進行で行われる(つまり、1ラウンドに各冒険者がミッション

進行の為に振れるダイスは1回である)。これは、ミッションには成功条件と失敗条件

が設定されており、それの達成条件に「3ラウンド経過後までにゴールに辿りつけなけ

れば~」のような条件が設定されているからである。

 

 今回は、下記のような条件が設定されている。

 

 

成功条件:

・パーティコマがゴールへ到達する。

パーティコマがゴールへ到達した時、消耗表:体力を1回振る。

 

失敗条件:

・パーティコマがミッション中、6ラウンド内にゴールに到達出来ない。

6ラウンド目のクリンナップフェイズ後、即座にコマをゴールに移動させる。

消耗表:体力に加えて、消耗表:気力、消耗表:物品を1回振る。

【備考】

3ラウンド目から、1ラウンド経過するごとに、全員に消耗カウンターを+1する。ミッ

ション勝利時、または敗北時に、消耗カウンターの数を、消耗表ロールの出目に足

す。

 

 成功しても失敗しても、コマはゴールへと到達する事にかわりはない。

 これは、例えミッションに失敗しても、それによってセッションが破綻するべきで

はないという、近年のシステムに見られる傾向である。

 

 人によっては、「結果が同じであればミッションを行う必要がないのでは?」と感

じる人もいるかもしれないが、このルールの処理は個人的には賛成である。例えば戦

闘に負けてしまったとか、最終局面でとても考えられないような非常識な行動を選択

したとか、そうした事でもない限り、セッションの目的自体を見失わせる事はしない

方が、プレイヤーもマスターもお互い楽しいと感じるからである。

 

 勿論、失敗する事が何のリスクにもならないのであれば、それはミッションを行う

意味がない。なので、失敗時には相応のハンデを与え、次の展開が苦しくなるように

してあるのである。

 

 閑話休題

 ミッション中に冒険者たちが取れる行動は、GM側であらかじめ指定する。

 今回は、ラウンドごとに、冒険者たちは下記の行動を行う事が出来る、とした。

  

《パルムの深き場所を探索する》:

メイン/耐久or知識9

パーティコマを1マス進める。

【備考】

【採掘師】【辺境巡視】【知識人】はこの判定に+2

 

【達成値が13】

パーティコマを2マス進めてもよい。

 

【達成値が17】

パーティコマを3マス進めてもよい。

 

《休息する》

メイン/操作or知識10

キャラクター1人から、消耗カウンターを1つ取り除く。

【備考】

【医者】【薬師】【メイド】【戦司祭】は、この判定に+2

 

【達成値が13】

消耗カウンターを2つ取り除く。

 

【達成値が17】

消耗カウンターを3つ取り除く。

 

 また、この他に、冒険者たちが思いつく限りの行動は宣言すれば行えるものとし

た。例えば、上記の行動ではなく、このラウンドではエリアの探索を行いたいと思う

冒険者がいた場合、宣言すればそれを行う事が可能とした。その場合に使用する能力

値は、GMが決定する(例えば、エリア探索であれば《解析》というように)。

 

GM「君たちの記憶では、確かプレフィックスドアイテム(いわゆるマジックアイテ

ム)の類も、ダンジョンのどこかには眠っていたはずだ。もっとも、今回はルール通

り、消耗カウンターが溜まっていくので、探すより早めにゴールを目指した方がいい

かもしれないが」

 

 というような言葉でルールの説明を締め、冒険者たちの方針を決定させるため、こ

こで5分間の休憩を取る事になった。果たして、《パルムの深き場所》で冒険者たちを

待ちうけるものとは!?

 

 というところで、次回へと続く。