エルダーテイルTRPG改めログホライズンTRPG第一話最終回『ススキノからの脱出』プレイレポ・その2

 MMORPG「エルダーテイル」の世界に取り込まれた冒険者たちはこちら

 http://bluevon.hatenablog.com/entry/2014/08/15/235225

 

 というわけで、ススキノの宿屋にたむろする一行、というところからセッションは

始まった。

 

GM「では、今回予告を読み上げよう……」

 

 そういって今回予告を読み上げ終わるや否や、おもむろにyoutubeのアドレスを張る

GM

 

GMhttps://www.youtube.com/watch?v=ygYrIp_bW-0

GM「デラッベッスwwwwwwwデラッベッスwwwwwwwwwウォーウォー↑↑」

アルミナ「定型文やめろww」

GM「今にゃんた先輩がOPでロリコン(デミクァス)と戦ってるから」

 

 メタネタを取り込むセッションでは、上記のような実況ネタなども(わかる人がい

るなら)、それなりに盛り上がる要素である。だが、やりすぎは置いてけぼりの人が

出るので注意しよう!

 

GM「さて……仕切りなおして。今回の冒険の時間軸的には、君たちがエルダーテイル

に捕らわれた《大災害》から間もなく……という頃になる」

一行「ふむふむ」

 

 OPも終わり、PCたちが置かれた状況を説明するGM

 これは、今回予告で事前に通知していた事の再確認である。

 

GM「ところで、モリソンはソロプレイヤーらしいんだが……」

オロナ「PT募集とかで一緒になったんでは?(適当」

モリソン「寂しいので、PTを組める相手を探してたってことでw」

GM「OK、まぁソロもそろそろ寂しいなーと思ってたところに、ちょうどよくうまが

合いそうな面子を見つけたって感じかな」

レヴィ「ソロも……そろそろ……?

オロナ「【なるほど】」

アルミナ「審議却下」

 

 軽いジャブである。

 事前に提出した設定に沿うようにPCがキャラクターを作ってくるとは限らない。

 そこで、「設定に合わない部分」を「何故、そういうキャラクターが今回の冒険に

加わる事になったのか?」を話題にすることで、「すり合わせ」というTRPGにとって

大事な事に慣れてもらったわけである。

 ソロがそろそろなどというクソ寒ギャグも、GMの深い思慮に基づく発言である事は

言うまでもない。

 

GM「さて、君たちがそうしていると、外の様子を見に行ったポカリスが戻ってくる」

GM/ポカリス「いやぁ、日増しに空気が悪くなっていくよ。こりゃあダメかもわからん

ね」

GM「ポカリスは掲示板戦士でもあったので、いまだにその癖が抜けないようだ」

森村「ポカリスさんww」

レヴィ「この人よくない人だw」

 

 そんな某掲示板の癖が抜けないポカリスが言うには、ブリガンティアの横暴は日に

日に増していき、まともな冒険者はすっかり身を潜め、ススキノはブリガンティアの

支配下に置かれつつあるらしい。

 

アルミナ「やっぱり、ススキノから脱出を考えた方がいいみたいね……」

森村「でもでも、出られるの? 出て行こうとした人みんな大聖堂から戻ってくる

よ……?」

 

 考え込む一行。

 ポカリスからもたらされた情報は、

 

・ススキノには《ブリガンティア》の配下である冒険者が山ほどいる。

・《ブリガンティア》は出入り口に見張りを立て、街の出入りを制限している。

 

 以上の2点である。

 これらを総合すると、確かにススキノからの脱出は一筋縄ではいかないだろう。

 とはいえ、行動しなければ先へは進めない。

 

GM「別にデミクァスを倒す! とか言い出しても構わんよ」

レヴィ「GMは無茶を仰る」

森村「見つからないで出る方法ないのかな?」

アルミナ「抜け道みたいなものか、見張りをどかす方法があればいいのだけれど」

 

 あれやこれやと意見を出し始めるPCたち。

 そうした中で得られた情報は、このようなものであった。

 

・《ブリガンティア》は、まだ街の全ての出入り口を見張れているわけではない。

・《ブリガンティア》の方針に、内心では反対している冒険者もいる。

・《ブリガンティア》のギルドマスター、デミクァスは、「セララ」という女の子に

ご執心である。

 

森村「ばいしゅうしよう! ばいしゅう!」

レヴィ「自慢じゃないがゴールドは持ってない

森村「あれ!? 5Gしかない!

 

 どうやらこのゲームは、装備を買うと手持ちがなくなるらしい。

 ちなみにオロナはこのあと、何か計算をミスしていたらしく、所持金が-100を突破

していることが判明し、セッション中に装備を捨てる事になった。

 読者の皆様方は、そういった事がないように気をつけよう!

 

 金がなくては買収など出来るはずもない……そう悩むPCたち。

 だがここで、アルミナが陰険な策を思いつく!

 

アルミナ「セララを囮にしましょう

 

 そのアルミナの発案に対し、PCたちが出した答えは!

 

オロナ「少女の大地人を助けて、セララに仮装させて騒ぎにするとか?

 

 このパーティは駄目かもわからんね。

 

森村「ダメだよ!」

レヴィ「うん、大地人は(ブリガンティアに)襲われてるからススキノでは使えない

かなw」

 

 そういう事じゃなくない?

 とはいえ、アルミナのいう事にも一理はある。

 アニメでは、ブリガンティアはそこそこの人数をセララ探索に充てている描写があ

った。つまり、「どこそこにセララが居る」という情報を流せば、街の警備も手薄に

なるだろう、というのである。

 

 基本方針を固めたPCたちは、さっそく行動に移す事にした。

 

GM「では、噂を拡散するなら、『交渉』で判定してもらおうか。目標値は10」

アルミナ「10かぁ」

GM「4回中3回成功すれば、上手く混乱が起こって街を抜けられるよ」

レヴィ「それだと、もう一押し何か欲しいね」

 

 このゲームでは、能力値ボーナスが異常に低いため(初期キャラでは+1、よくて+2

がせいぜいで、低ければ+0もありえる)、目標値10というのはそれなりに高めの数字

である。更に、4回中3回の成功を要求されるのでは、成功の確率はかなり低いと言わ

ざるを得ない。

 

 何かないかと頭をひねる一行。

 そこで、意外な人物からの提案が!

 

オロナ「召喚の特技にソードプリンセスってあるんですけど、囮になりませんかね」

 

 TRPG初プレイとは思えない、いや、初プレイだからこその柔軟な発想と言うべき

か。勿論、本来は攻撃用スキルであるソードプリンセスをこのように使う事を良しと

しないGMもいるだろう。だが、手持ちのリソースを柔軟に運用する姿勢は、TRPG

とってはプラスに働くものである、と、私は考える。

 

 ただ、本来は攻撃スキルであるものを別の用途で運用するのに、まったくリスクが

ない、というのもよくないだろう。そこでGMは、リスクとリターンを提示する事にし

た。

 

GMロリ剣姫を召喚するロリコンの汚名を被る事になるけど、それでいいなら、スス

キノの各所でソードプリンセスを召喚してそれっぽく見せるのと同時に噂を流すこと

によって、噂に真実味が出るようにすることは出来るかもしれない」

 オロナ「OK、それでいきましょう」

 

 こうして、一つ目の方針が固まった。

 だが、まだ心もとないと感じる冒険者たちは、次の策を講じ始める。

 

 

 以下、次回。